このごろ、風太は、
夜は寝室から最も離れた和室の
決まったところで明け方まで過ごすことが多くなった。
果たして、寝ているのか、
じっとしているだけなのかはよくわからない。
様子を見に行くと、暗がりで目を輝かせてこっちを見ている。
親離れし、自立する時間がだんだん長くなっていってくれるのは、助かるし、成長していくようでうれしい。
和室が気に入った理由は、実は、ある。
前にも書いたが、
網戸とサッシの隙間から侵入してきたイモリやムカデやその他の虫が、まず、登場するのが奥の和室なのである。
例のイモリ事件で味をしめた風太は、
何時間でも何日でも次の訪問者を窓のそばで待っている。
猛烈な勢いでがつがつ食事する風太とは全く別人である。
そうして、そこが、お気に入りの場所となったわけだ。
昨日、畳の上に羽だの脚だの、昆虫の部分が散乱していた。
やがて、本体が見つかり、ゴキブリであることが判明。
あの人間が恐れるゴキブリを、風太は仕留めたわけだ。
あっぱれ。
「自分に与えられた仕事?」を成し遂げた風太が、どことなく堂々として見える。
なぜ、今日は賞賛されたり、崇拝の目で見られるのか風太にはわからず、
きょとんとしている姿が、よけいに頼もしく見えた。







